研究課題
基盤研究(C)
もやもや病で亡くなった患者さんの病変部の血管を免疫組織化学染色を用いて詳細に検討した。その結果、もやもや病の患者さんでは、動脈の内腔を覆っている血管内皮細胞の表面の基質(マトリックス)が正常と異なっており、基質を構成するコンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸が平常に比し減少していることが分かった。そのため、もやもや病では血流ストレスによる内皮細胞の損傷を受けやすく、損傷部位から血管壁内へ細胞が浸潤し、そこでヒアルロン酸が過剰に産生されることにより血管内腔の狭窄をきたすことが推察される。
小児神経学