研究課題/領域番号 |
25462228
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
間瀬 光人 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60238920)
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研究分担者 |
森 悦朗 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30368477)
宮地 利明 金沢大学, 保健学系, 教授 (80324086)
青山 公紀 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10597818)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 髄液 / 産生吸収 / 水頭症 / H2O PET / ヒト / 水 |
研究実績の概要 |
<方法> PET装置更新に伴い,データ収集時間はRI投与後7分から12.5分後まで延長できた.更新後の正常ボランティアは7例(男3,女4)に対し,本年度はデータ収集の再現性確認のため再度PETを行った.その結果1回目と2回目の測定値に有意差はなく,撮像条件の再現性と正確性が示された.特発性正常圧水頭症患者2例の術前後のPETデータの解析を行い,正常例と比較した. <結果> 灰白質,白質のRRAピークは内頚動脈のピークから27.6秒, 197.5 秒であった.いずれのRRAもそのpeak後は徐々に低下した.これに対し側脳室内髄液のRRAは測定終了まで増加を続け,12分後に脳全体(灰白質と白質の平均)RRAの30.0%に達した. iNPH患者では脳室内のRRAが術前に比べ術後に増加する傾向が見られたが,症例が少く正常例との比較では困難であった. <考察及び結論> 脈内から脳実質への水のextractionはsingle passで85-90%とされる.水は灰白質から白質へ移動し,脳室内への水の動きもきわめて速いことが再現性を持って示された.シャント術によって脳室内への水の拡散が速まることが示唆された.しかし本研究から脳室内の水の起源が脳実質内毛細血管と脈絡叢のどちらであるかは分からない.
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