致死的な虚血負荷の後に虚血負荷を加えることによっても神経保護効果をもたらす虚血耐性現象(PoC)の存在が近年知られている。今回我々は7.5分間の虚血負荷を与えることにより生じる伝達物質の逆説的増加がPoCにより抑制され、mito-KATP channel 開口薬及び阻害薬を投与することによってPoCと同様の抑制効果およびPoC効果がキャンセルされることを確認した。PoCにより神経保護効果が確認され、その機序としてischemic preconditioningと同様に神経シナプス前終末のmito-KATP channel が活性化が関与することが示唆された。
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