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2015 年度 実績報告書

下垂体腺腫に存在するSOX2陽性細胞の内分泌学的機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 25462276
研究機関鹿児島大学

研究代表者

湯之上 俊二  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (20404478)

研究分担者 有田 和徳  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (90212646)
平野 宏文  鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 講師 (00264416)
高野 幸路  北里大学, 医学部, 准教授 (20236243)
大吉 達樹  鹿児島大学, 医歯学域医学部・歯学部附属病院, 講師 (80315407)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード下垂体腺腫 / SOX2 / 幹細胞
研究実績の概要

SOX2陽性細胞は下垂体の発生初期において重要な細胞集団であるが、下垂体腺腫にもSOX2陽性細胞が存在することを見出し、下垂体腺腫におけるSOX2陽性細胞の特性について解析したので成果として報告する。
1. 下垂体腺腫105例におけるSOX2抗体での免疫染色にて39例(37.1%)にSOX2陽性細胞の存在を確認した。陰性例は66例であったが、陽性群と陰性群とを比較したときに、Ki67 label indexについては1.26 vs 1.81 (P>0.05)であり、両群間に有意な差はなった。さらにその陽性率はNFomaでは19.0%(8/42), GHomaでは52.6%(20/38), PRLomaでは43.7%(7/16), ACTHomaでは40.0%(2/5), TSHomaでは50.0%(2/4)であった。SOX2陽性細胞は機能性下垂体腺腫に認められやすい傾向があった。
2. 悪性下垂体腺腫にSOX2陽性細胞が発現しているかどうかを免疫組織学的に検討したがSOX2陽性細胞は観察されなかった。
3. 下垂体腺腫におけるSOX2陽性細胞がホルモン産生能を有しているかどうかを免疫学的蛍光多重染色にて解析した。その結果、下垂体腺腫におけるSOX2陽性細胞は各ホルモン抗体にて陽性とならず、ホルモン産生能を有していないことが確認された.
4. 下垂体腺腫におけるSOX2陽性細胞はSOX9も共発現しSOX2+/SOX9+細胞として存在していることが確認された。
以上の様な結果から、SOX2陽性細胞は機能性下垂体腺腫に発現が認められやすい傾向があるにもかかわらず、ホルモン産生能を有していないという興味深い事実が見出された。 また、下垂体腺腫に発現しているSOX2陽性細胞はSOX9共陽性として存在し、増殖や悪性化に関わってはいないことが示唆された。

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公開日: 2017-01-06  

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