研究課題
1)神経膠腫における分子生物学的分類と個別化治療の確立:共同研究機関との共同研究で、Grade 2, 3神経膠腫がIDH 変異とp53変異に基づく、予後と相関する3群に分類されること、またp53変異と相関する染色体異常についての報告を行った(PLoS One)。2)化学療法反応性の神経膠腫に対するneoadjuvant approachの有用性検証:初回術後、1p19q共欠失あるいはMGMTプロモーターメチル化により化学療法反応性が予測された症例に対しては、術後に化学療法を先行し、不完全摘出例では腫瘍縮小後のsecond-look resectionの方針を継続した。同方針で治療が行われた26例をまとめ、prospectiveにneoadjuvant chemotherayの方針で治療が行われた神経膠腫のシリーズとして世界初の論文報告を行った(J Neurooncol)。3)化学療法による腫瘍縮小後のsecond-look removal摘出標本における組織学的検索:化学療法による腫瘍縮小後のsecond-look 摘出標本では、初回標本に比べて泡沫細胞数が有意に増加し、MIB-1値が有意に減少することを確認し、学会報告(第33回日本脳腫瘍病理学会)を行った。4)画像所見からの術前化学療法の適応確認:初発のgrade 2, 3神経膠腫を対象として、画像所見と分子異常との相関を検討し、5つの所見の有無に基づく1p19qスコアシステムを確立した。論文準備中である。5)低悪性度神経膠腫における早期悪性転化例の分子生物学的特徴の検討:当院で摘出術が施行された約180例の低悪性度神経膠腫において、分子生物学的解析を進めている。
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