骨粗鬆症薬である活性型ビタミンD薬(アルファカルシドール(ALF))および新規活性型ビタミンD薬(エルデカルシトール(ELD))は、筋に作用し高齢者の転倒予防に寄与していると考えられている。本研究では、ステロイド投与により骨粗鬆症状態とした高齢ラットに、2週間または4週間、活性型ビタミンD薬を投与することで、その骨・筋に対する効果を比較・検討した。骨を大腿骨骨密度で、筋を下腿の筋張力・筋疲労度・筋線維断面積・筋遺伝子で評価した。結果は、2週間のALF投与で骨密度が増加し、2週間のELD投与により筋遺伝子発現の増加を認めた。4週間のELD投与は筋張力・筋線維断面積・骨密度を維持する傾向であった。
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