先天性側弯では椎骨形成異常や脊椎分節異常がみられるが、病因は不明である。動物モデルを用い、病巣部位における遺伝子発現解析を行うことで、疾患関連遺伝子の同定を本研究の目的とした。 DNAマイクロアレイから、神経成長因子受容体遺伝子(Trk)群およびレチノイン酸代謝関連遺伝子群が特に強く発症に関わると考えられた。Trkについては、リアルタイムPCRによりモデルラットで発現低下していることを確認し、さらにタンパクレベルにおいても有意に発現低下していたことから疾患に大いに関与している可能性を裏付けた。さらに、レチノイン酸代謝関連遺伝子群においても、モデルラットで発現が低下していることを確認できた。
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