脊髄損傷に対する骨髄間質細胞移植(BMSC)の問題点のひとつは、損傷脊髄内での移植細胞生存率の低さである。移植BMSCの生存率と運動機能改善は相関すると報告されている。 脊髄損傷後に抗IL-6受容体抗体を投与することで、MAPK pathwayを主とした炎症性変化を抑制し、移植BMSCの生存率を向上させることで運動機能改善に寄与した。移植BMSCの細胞死のメカニズムは、flow cytometryでの検討では、necrosisではなくapoptosisであった。 脊髄損傷後3日目のBMSC移植は、血管脊髄関門破綻の改善、マイクログリア/マクロファージ調整を介して、脊髄損傷後疼痛の改善に寄与した。
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