研究課題/領域番号 |
25462336
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
出家 正隆 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30363063)
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研究分担者 |
越智 光夫 広島大学, その他部局等, その他 (70177244)
木村 浩彰 広島大学, 大学病院, 教授 (60363074)
藤村 昌彦 広島都市学園大学, 健康科学部, 教授 (70263689)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 膝関節 / 変形性膝関節症 / 膝装具 |
研究実績の概要 |
変形性膝関節症の疼痛と関連すると考えられるラテラル スラストを抑制する新型装具の開発にあたり、予備研究として既存の支柱付き軟性装具がラテラル スラストを抑制することで疼痛を軽減するのかを検討した。その結果ラテラル スラストを抑制することで除痛効果が得られることが判明した。そこからサポータータイプの装具にラテラル スラスト(膝関節外方移動)を抑えるバンドを編み込んだ装具を開発した。バンドに関しては従来の装具にあるような3点支持による膝外反効果が期待できる「3点固定型」と、装具に対して斜方向にバンドを取り付け膝関節の回旋を制御する「回旋制御型」の2種類を用意し、その即時効果と装着後3ヶ月、6ヶ月後の効果を検討した。 その結果、新型サポーターを装着することで患者の歩行時痛は減少した。一方ラテラル スラストに関しては抑制される対象と変化のみられない対象がおり、歩行時痛との関係に一定の見解を得なかった。また長期的にみてサポーター装着開始時と比べサポーター使用3ヶ月経過時、6ヶ月時経過時で歩行時痛は軽減したものの、ラテラル スラストに関しては抑制される対象と変化しない対象がみられ、歩行時痛軽減とラテラル スラストの関連性はみられなかった。以上の結果から2種類の新型サポーターはともに長期使用により、歩行時痛を軽減させる効果は期待できるが、ラテラル スラストに関しては一定の傾向は得られておらず、新型装具のラテラル スラストに対する効果は現状不明である。 今回は対象数が限られていたことや対象の重症度に偏りがあったことも考慮し、今後、新型装具はバンドや種類や矯正力に関して再検討・改良を進めていく必要がある
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