研究課題/領域番号 |
25462341
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山元 拓哉 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40381157)
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研究分担者 |
小宮 節郎 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30178371)
瀬戸口 啓夫 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40423727)
永野 聡 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (50373139)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | Notch / HEY1 / 骨肉腫 / 浸潤 / 転移 |
研究概要 |
我々は骨軟部肉腫の増殖におけるNotchシグナルの機能解析を行ってきた。ヒト骨軟部肉腫においてNotchシグナルが活性化しており、Notchシグナル下流の転写因子であるRBPJを阻害すると、in vitro,in vivo において骨軟部肉腫の増殖抑制作用を示すことを報告した。本研究では骨軟部肉腫の予後悪化因子である肺転移におけるNotchシグナルの機能解析を行うことにより、分子標的治療による骨軟部肉腫転移抑制治療の研究を行う。 1HEY のノックダウンによる骨軟部肉腫細胞移動・浸潤能抑制の検討:A ,ヒト骨軟部肉腫細胞株でHEY1をsiRNAを用いてノックダウンして細胞移動・浸潤能をin vitro において 評価したところ、骨肉腫細胞の移動能・浸潤能が抑制された。 2HEY1 の強制発現による間葉系幹細胞・骨軟部肉腫細胞の移動・浸潤能の検討:A , 骨軟部腫瘍の起源細胞のひとつであると推察されているヒト間葉系幹細胞でHEY1を強制発現すると細胞移動・浸潤能がin vitroにおいて亢進した。B,ヒト骨軟部肉腫細胞株でHEY1を強制発現すると細胞移動・浸潤能が亢進した。HEY1のノックダウンによる骨軟部肉腫転移能への効果のin vivoでの検討:我々はヌードマウスにG F P 発現ヒト骨肉腫細胞を移植して蛍光肺転移モデルを作成したのちに肺転移を解析した。HEY1をshRNAでノックダウンさせた骨軟部肉腫細胞は肺転移巣の数と面積が減少した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書にあるとおり、下記研究が予定通り終了した。 1HEY のノックダウンによる骨軟部肉腫細胞移動・浸潤能抑制の検討:A ,ヒト骨軟部肉腫細胞株でHEY1をsiRNAを用いてノックダウンして細胞移動・浸潤能をin vitro において 評価したところ、骨肉腫細胞の移動能・浸潤能が抑制された。 2HEY1 の強制発現による間葉系幹細胞・骨軟部肉腫細胞の移動・浸潤能の検討:A , 骨軟部腫瘍の起源細胞のひとつであると推察されているヒト間葉系幹細胞でHEY1を強制発現すると細胞移動・浸潤能がin vitroにおいて亢進した。B,ヒト骨軟部肉腫細胞株でHEY1を強制発現すると細胞移動・浸潤能が亢進した。HEY1のノックダウンによる骨軟部肉腫転移能への効果のin vivoでの検討:我々はヌードマウスにG F P 発現ヒト骨肉腫細胞を移植して蛍光肺転移モデルを作成したのちに肺転移を解析した。HEY1をshRNAでノックダウンさせた骨軟部肉腫細胞は肺転移巣の数と面積が減少した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画書にあるとおり、下記研究を行う。HEY1により発現・活性が制御される細胞移動能・浸潤能に関与する因子の解析 A, HEY1ノックダウンによりリン酸化が変化する蛋白質を検索する。 B, HEY1をノックダウンしたときに発現が変化する遺伝子をマイクロアレイ、real-time PCRを用いて同定する。 C, 上記A,Bで得られた候補因子の蛋白質のリン酸化の変化および発現レベルをWestern blot, 免疫染色で確認する。 D, 上記候補因子のリン酸化阻害剤をもちいた活性化阻害やsiRNAやshRNAでノックダウンして細胞の浸潤能の変化を検討する。
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