研究課題
悪性線維性組織球腫(MFH)細胞株MFH2003Hoechst染色を行って分離したSP細胞を抗原として,患者MFH2003末梢血単核球(PBMC)とmixed lymphocyte-tumor cell culture (MLTC)を4回行い,限界希釈によって得たSP細胞特異的CTLクローンTc-4c6よりRNAを抽出し,5'RACE法によりT細胞受容体(TCR)α鎖β鎖cDNAの可変領域塩基配列を決定した.そしてこれらのcDNAをプラスミドpRSVにサブクローニングを行って,電気穿孔法によりTCR欠損マウスハイブリドーマ58α-β-細胞に遺伝子導入して,選択薬剤によりTCR発現ハイブリドーマクローン2種(a5b, a7b)を得た.これらのハイブリドーマクローンはCD3eを発現しており,TCRαβ両鎖がアセンブルされて発現していると考えられた.
2: おおむね順調に進展している
CTLクローンより適切なTCRα鎖β鎖を得てサブクローニングすることができた.自家CTLクローンに認識される肉腫幹細胞抗原の同定に向けて有益な結果であった.
今後はTCR分子の発現レベルをさらに増強して,SP細胞を強く認識するCTLハイブリドーマクローンを得ることを目指す.そして腫瘍細胞の抗原提示HLA分子を決定して,自家CTLクローンに認識される肉腫幹細胞抗原遺伝子のクローニングにつなげる.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)
Cancer Sci
巻: 105 ページ: 389–395
10.1111/cas.12362.
PLoS One
巻: 8 ページ: e84187
10.1371/journal.pone.0084187. eCollection 2013.
巻: 8 ページ: e69095
10.1371/journal.pone.0069095. eCollection 2013.
Biochem Biophys Res Commun
巻: 439 ページ: 96-102
10.1016/j.bbrc.2013.08.021.