本プロジェクトでは、ロボット工学を応用した三次元力学試験機により未固定凍結人体標本を用いた距骨下関節の生体力学的特性を研究することと、より良い靭帯再建術の開発を目的とした。実験は首都大学東京のエンジニアと共同で作業した。距骨下関節の安定性に関与する踵腓靭帯の機能について、in situ forceとその貢献度を算出した。このデータを利用し、より生体に近い状態を再現する靭帯再建術の開発を行った。再建靭帯固定時の初期張力条件を変えて関節力学試験を行った結果、初期張力30Nが最も生体に近い関節安定性と関節運動を再現することがわかった。本研究成果は足関節部靭帯損傷後の治療成績向上に貢献可能である。
|