• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

多血小板血漿による軟骨分化の分子メカニズムの解明 -軟骨再生薬創薬を目指して-

研究課題

研究課題/領域番号 25462358
研究機関東京大学

研究代表者

池田 敏之  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80322759)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードクリオプレシピテート / 多血小板血漿 / 軟骨分化 / 輸血療法 / 転写因子 / 選択的スプライシング
研究実績の概要

2015年度に解析した転写因子EMX1, EMX2について作成したアデノウィルスベクターをヒトMSCに強制発現させる系で解析を行った。2つの転写因子のうちEMX2にはエクソン2 の選択的スプライシングによるshort/longの2種類のアイソフォームが存在する。リアルタイプRT-PCRや細胞染色法による機能評価からEMX1よりEMX2の方が軟骨分化誘導能が高いこと、EMX2のうちshort isoformはより初期の、long isoformは後期の軟骨分化を誘導することが明らかになり、EMX2の選択的splicing が軟骨分化進行のスイッチとして働いている可能性が示唆された。TAp63betaとの協調作用をヒトMSCで確認したところALP染色、Col-IIの免疫染色でEMX2のlong isoform との協調作用が確認された。以上の結果からp63やEMX2などのスプライシング制御が軟骨分化に大きな影響を与えることが想定されたためESE結合分子であるSRSFファミリー分子の発現ベクターを作成し軟骨分化に与える影響を検証した。プロモーターレポーターアッセイによるスクリーニングの結果SRSF5がSOX6やCOL2A1の転写活性を上昇させるという結果が得られた。ヒトMSCにおける軟骨分化モデルとしては、実際に臨床現場で広く利用されているクリオプレシピテート(以下クリオ)に着目した。クリオを作用させたMSCで実際にCOL2A1, SOX6などの軟骨分化マーカーの誘導やalcian blue 染色で示される軟骨基質産生やALP染色で示される軟骨分化を確認できた他、細胞増殖能も上昇していた。一方でPRPやクリオプレシピテートそのものによる軟骨分化の程度は条件検討後も限定的で、SDS-PAGEや2次元電気泳動では特異的なバンドまたはスポットを確認することはできなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 脳神経外科手術における自己血輸血の安全性・有効性 その12016

    • 著者名/発表者名
      高柳俊作、池田敏之 他
    • 学会等名
      日本自己血輸血学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-11 – 2016-03-12
  • [学会発表] 脳神経外科手術における自己血輸血の安全性・有効性 その22016

    • 著者名/発表者名
      川端みちる、池田敏之 他
    • 学会等名
      日本自己血輸血学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-03-11 – 2016-03-12
  • [学会発表] Identification and characterization of molecular basis of Del mutations in the Japanese population2015

    • 著者名/発表者名
      Mishima Y, Sato T, Ikeda T et al.
    • 学会等名
      AABB
    • 発表場所
      Anaheim
    • 年月日
      2015-10-24 – 2015-10-27
    • 国際学会
  • [備考] 東京大学医学部附属病院 輸血部

    • URL

      http://square.umin.ac.jp/traf-tky/

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi