研究課題
テネイシンC(TNC)の徐放性を検討するために、TNCを硫酸化ジェラン固定化ジェランに含浸させ、ELISAキットを用いてTNC濃度を測定した。4日目以降、硫酸化ジェラン固定化ジェランスポンジから徐放されるTNCの濃度は、コラーゲンスポンジと比較して有意に高値であった。関節軟骨修復効果をみるため、家兎大腿骨関節面に大きさ4mm径の軟骨下骨を貫く骨軟骨欠損を作製した。担体として硫酸化ジェラン固定化ジェランスポンジを用い、TNC濃度は10μg/ml、100μg/mlとした。コントロールとして、TNCを含浸させず、生食を含浸させたものを作製した。軟骨欠損修復効果を組織学的に評価したところ、TNC 10μg/ml投与群はTNC 100μg/ml投与群、生食群より有意に良好な結果であった。次に、マウスの大腿骨関節面に大きさ0.3mm径で、軟骨下骨を貫く骨軟骨欠損を作製し、TNCを欠損部に直接投与した。TNC濃度は10μg/ml、100μg/mlとしTNCを投与しないコントロール群も作製し、組織学的に検討した結果、TNC 100μg/ml投与群は良好な軟骨修復を認めた。関節軟骨変性抑制作用を調べるために、マウスの前十字靱帯および内側側副靱帯切離して、変形性関節症モデルモデルを作製し、TNC(10μg/ml、100μg/ml)を投与し、組織学的に評価した。その結果、TNCの投与は10μg/ml、100μg/mlともに6週までの軟骨変性抑制に有効であった。培養軟骨細胞のTNC添加の有無によるADAMTS4、ADAMTS5の遺伝子発現変化をreal-time PCRを用いて検討したところ、ADAMTS4の発現量の増加を認めたが、ADAMTS5では発現量の減少を認めた。
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