今後の研究の推進方策 |
ATDC5 細胞のsiRNA 実験系(siRNA はoff-target 効果を防ぐデザインをされた異なる4種類のカクテル)において、Smpd3 ノックダウンの軟骨細胞分化への影響を、分化マーカー(Sox9, Sox5/6, Col2a1, Col11a2, aggrecan, Col10a1, Mmp13)を分化段階毎に定量的RT-PCR 解析して評価する。またSmpd3 の誘導に重要とされ、かつ肥大軟骨細胞分化とそのマーカーCol10a1 の誘導に不可欠なRunx2 の発現への影響も、確認しておく。順次C3H10T1/2、C28/I2、マウス初代軟骨細胞でも同様に実験する。Smpd3 アデノ/レンチ・ウイルスを用いて逆の効果、すなわち肥大軟骨細胞分化抑制が得られるか解析・評価する。同時にHas2 発現を定量的RT-PCR とウエスタンブロットで、HA 発現はビオチン化HA 結合蛋白(HABP)を介して検討し、分化status とリンクしてSmpd3 の影響を受けるか確認する。Smpd3 機能を欠失したfro/fro マウスの軟骨ではアポトーシスの減少があり内軟骨性骨化が 遅れるので、Smpd3 が軟骨細胞のアポトーシスに促進的である事が示唆されるが、セラミドもアポトーシスを直接促進する事が知られているので、ノックダウンとGW4869 によるSmpd3/nSMase2 のloss of function と、ウイルス発現系とC2 ceramide によるgain of functionで、Smpd3-セラミド経路の軟骨細胞アポトーシスへの関与を明らかにしておく。
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