本申請者は、受容体型チロシンキナーゼRor2の下流で、Wnt5aにより活性化されるWnt非古典経路が、RANKLによる破骨細胞分化を促進することを報告した。さらに、それを阻害することで関節リウマチに対する新規治療薬の可能性を報告してきた。今回、Wnt非古典経路を阻害する事を目標としてRor2受容体を阻害する薬剤の作製を試みた。 Ror2を過剰発現するCHO細胞を大量に培養しタンパク質を回収し、抗体作製を試みたが計画通りにいかなかった。このため、方針を転換しWnt非古典経路を阻害する低分子化合物の検索を行った。その結果、ある転写因子を阻害する化合物はWnt5aが促進する破骨細胞分化を抑制した。
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