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2015 年度 実績報告書

レニン・アンジオテンシン系の変形性膝関節症の発症および進行に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 25462389
研究機関近畿大学

研究代表者

赤木 將男  近畿大学, 医学部, 教授 (00273441)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード変形性膝関節症 / レニン・アンジオテンシン系 / つくば高血圧マウス / 骨粗鬆症
研究実績の概要

増加の一途を辿る変形性関節症(OA)による関節機能障害の進行を防止し、高齢者の健康寿命の延伸を図るためには、その病因・病態の解明、予防法・薬物治療の確立は重要な課題である。本研究の目的は、高血圧症発症の因子であるレニン・アンジオテンシン系(RAS)の変形性膝関節症(OA)の発症および進行への関与をつくば高血圧マウス(Tsukuba Hypertension Mouse (THM)、ヒト レニンとヒト アンギオテンシノーゲンのトランスジェニックマウス)を用いてin vivoにて明らかにすることである.
トレッドミルを用いてC57/BL6マウスおよびTHMマウスを強制走行(25m/分、30分、週5日)させた.走行開始後2週、4週、6週、8週にて安楽死させ、左膝関節を摘出し内外側コンパートメントを組織学的に評価した.THMの膝外側コンパートメントのOAスコアはC57/BL6マウスに比較して強制走行開始4週以降有意に高く、8週後にはOA変化のマーカーである10型コラーゲン、MMP-13、ADAM-TS5発現の有意な亢進、および、2型コラーゲンの有意な低下が認められた.また、8週後にはTHMにはRASコンポーネントであるアンギオテンシンII1型受容体(AT1R)、AT2R、ACE、アンギオテンシノーゲンの発現が認められた.AT1RおよびAT2Rは走行開始後2週、4週、6週、8週で経時的な発現亢進が認められた.すなわち、RAS系の亢進しているTHMは運動負荷によるOAを発症しやすく、OAの発症と進展には局所RASが関与していることが示唆された.
以上の結果より、AT1R阻害薬である降圧剤が高血圧症に有効であるのみならず変形性関節症の薬物治療にも有効である可能性があり、変形性関節症の薬物的治療に新たな可能性を示すことができたと考える.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 誌説:変形性膝関節症のX線像と痛み:解離はなぜ生じるのか2015

    • 著者名/発表者名
      赤木將男
    • 雑誌名

      臨床リウマチ

      巻: 27 ページ: 157-161

    • 査読あり
  • [学会発表] アンジオテンシンⅡはメカニカルストレスによる変形性関節症を促進させる2015

    • 著者名/発表者名
      山岸孝太郎 墳本一郎 橋本和彦 赤木將男
    • 学会等名
      第30回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山市)
    • 年月日
      2015-10-02 – 2015-10-02

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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