NF-κB抑制因子であるABIN-3の炎症性サイトカイン誘導機構を明らかにする目的で、ABIN-3を恒常的に発現するヒト滑膜線維芽細胞株を樹立した。この細胞株では特徴的な形態変化や増殖能の低下、およびマトリックスメタロプロテアーゼやアルデヒド分化酵素の発現低下、Erk、Aktの活性低下などが認められた。さらに質量分析法を用いABIN-3会合分子としてE3ユビキチンリガーゼNEDD4Lを同定し、NEDD4Lとの結合能を失ったABN-3変異体は、滑膜線維芽細胞にアポトーシスを誘導することが明らかとなった。
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