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2013 年度 実施状況報告書

マウスの心肺停止を用いた全脳虚血に対するフルオキセチン投与長期予後の検討

研究課題

研究課題/領域番号 25462398
研究機関筑波大学

研究代表者

田口 典子  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90569774)

研究分担者 中山 慎  筑波大学, 医学医療系, 講師 (60596443)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード全脳虚血 / 心肺停止 / 神経保護 / フルオキセチン
研究概要

マウスにおける心肺停止モデルにおいて、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の一種であるFluoxetine 10 mg/kgは蘇生後3日目における脳障害を軽減する。本研究の初年度の目的は同薬剤投与によって、蘇生後脳症の神経再生作用を考慮した長期予後が改善するか否かを確認する事である。
Fluoxetine 10 mg/kg投与による神経保護作用を、心肺停止時間7分30秒、心肺停止中の頭部温37℃で検討した。蘇生7日後に、組織学的検査、行動学的検査を施行した。麻酔方法の違いを考慮し、麻酔方法をセボフルラン麻酔群もしくはペントバルビタールとフェンタニルの合剤を腹腔内投与する群の2群で比較した。組織学的検査は、残存神経細胞数(NeuN)、マイクログリア浸潤の程度(IBA1)について、海馬、線条体を免疫染色し、評価した。
蘇生7日後の生存率は73%で、麻酔方法による差は認めなかった。神経障害の程度は、セボフルラン麻酔で海馬、線条体ともに有意に少なく、セボフルランは海馬におけるマイクログリアの浸潤を抑制した。fluoxetineの神経保護作用は、障害の多い静脈麻酔薬群の線条体でのみ確認できた。
次に、同様の方法で14日後の神経保護作用を評価した。麻酔方法、fluoxetineの神経保護作用に関しては7日後とほぼ同様の結果を得たが、生存率は28.6%と低く、統計学的検討は困難であった。今後の研究を施行するにあたって、生存率の向上が必要となると判断し、心肺停止時間を7分に短縮し、実験を継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

蘇生後14日の生存率が低いため、脳の組織的、機能的な経時的変化を評価するまでの検討が出来なかった。

今後の研究の推進方策

蘇生後14日目の生存率を上昇させ、かつ脳障害を生じる心肺停止時間を検討しなおしたうえで7日、14日後の脳障害の程度、神経再生について検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 心肺停止後に投与したフルオキセチンは神経保護作用を有するか 蘇生7日後、セボフルランもしくはペントバルビタール麻酔での検討2013

    • 著者名/発表者名
      田口典子
    • 学会等名
      日本麻酔科学会 第60回学術集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20130523-20130525

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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