研究成果の概要 |
敗血症や心不全などの重症病態と関連するADM2, 5の循環作用に及ぼす麻酔薬セボフルランおよびプロポフォールの影響を検討した。両麻酔薬は中枢破壊ラットにおいて容量依存性にADM2, 5による血管拡張反応を抑制した。その抑制機序は培養細胞SK-N-MCにおいてはADM2, 5による細胞内cAMP産生を容量依存性に抑制したが、フォルスコリンおよびcholera toxinによるcAMP産生および受容体結合には影響しなかった。以上より麻酔薬はADM2,5による循環作用に抑制的に作用し、その抑制部位は受容体からGタンパク質に至る過程に存在することが示唆された。
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