研究課題/領域番号 |
25462401
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
浅野 伸将 山梨大学, 総合研究部, 助教 (30456470)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | cranial window / adorenaline / landiool |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、心肺蘇生時に使用されるアドレナリン、バゾプレッシンが心肺蘇生後再灌流時の脳虚血や脳組織にどのような影響を及ぼしているのかを調べることである。蘇生後に類似した脳虚血・再灌流を行ったニホンシロウサギに対してアドレナリンまたはバゾプレッシンが脳血管径、脳血流量などに与える影響をcranial window法を用いて検討している。 平成25年度、脳虚血再灌流後の脳に対してアドレナリン、バゾプレッシン、脳灌流液(コントロール)をcranial window内に投与した。バゾプレッシンはコントロールに比べ脳血管径に与える影響を認めなかったが、アドレナリンはコントロールに比べ虚血再灌流後の脳血管収縮に対して拮抗する作用を認めた。このアドレナリン投与による血管収縮による作用がα1、α2、β1、β2どの作用によるものなのか不明である。 H26年度、これを解明するための追加実験を行った。β1拮抗薬であるlandiololは脳脊髄保護作用があることが報告されていることからcranial window内にlandiololとアドレナリンを併用投与とアドレナリン単独投与で比較検討した。landiololとアドレナリン併用投与群はアドレナリン群と比較し、脳虚血再灌流後の血管収縮に拮抗する作用を認めた。 H27年度randiololが脳虚血再灌流後の血管にどのような影響を及ぼすのか調べるため、landiorol、脳灌流液(コントロール)をcranial window内に投与した。landiololはコントロールに比べ虚血再灌流後の脳血管収縮に対して拮抗する作用を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アドレナリンは脳虚血再灌流後の血管収縮に拮抗する作用を認めた。これは、アドレナリンのα1、α2、β1、β2どの作用によるものなのか不明である。当初の実験に加え、アドレナリンの持つβ1作用を調べるための追加実験をlandiololを用いて行ったため、実験の進行が遅れている。 さらにlandiololが脳虚血再灌流後の血管収縮にどのように作用するか調べたため、実験の進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
アドレナリンは脳虚血再灌流後の血管収縮に拮抗する作用を認めた。これは、アドレナリンのα1、α2、β1、β2どの作用によるものなのか不明であり、これを解明するための追加実験を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初購入予定であったモニターは、故障もなく使用できる状況であったため購入を見送った。そのほかは当初の予定通り、実験にかかる消耗品などを購入した。
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次年度使用額の使用計画 |
引き続き、ニホンシロウサギの購入や、必要な薬剤物品の購入に充てる。
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