主としてマウスを用いた就眠をエンドポイントとする実験系を確立し、各種麻酔薬の相互作用を詳細に解析する過程を通じて、全身麻酔薬の作用機序の一部を説明する成果を得た。 特に、本邦で開発された非ベンゾジアゼピン系就眠薬であるJM-1232(-)とpropofolとの相加的、相乗的薬理作用の詳細な特性を明確にし、それぞれの薬剤を適切に組み合わせる事で、力価を高めながら、一方で、薬剤量を減ずることにより、速やかな就眠(臨床的には麻酔導入)、迅速な覚醒(臨床的には麻酔からの回復)が得られる事を実験的に証明した。これらの成果は国際学会で発表すると共に、現在投稿(再投稿)中である。
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