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2013 年度 実施状況報告書

炎症性血管病変の形成に対する内因性プロスタノイドの役割解明

研究課題

研究課題/領域番号 25462421
研究機関旭川医科大学

研究代表者

高畑 治  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (60179546)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード血管リモデリング / 内因性プロスタノイド / EP4受容体
研究概要

心血管障害の発生と進展において、血管内皮障害を引き金とする炎症性細胞の血管内皮への接着を起点とし、血管平滑筋細胞の形質変化により平滑筋細胞が遊走・増殖能を獲得し、血管中膜層から内膜層への移動・増殖が起こり、結果として新生内膜形成から血管内腔の狭小化につながる病態が重要な要素とされている。この炎症性血管病変は、動脈硬化や経皮経管的冠動脈形成術後の再狭窄の主たる病態として重要視されている。しかしながら、この炎症性血管病変形成におけるEP4受容体の役割については、現在までのところ統一した見解が得られていない。そのため今回、頸動脈結紮モデルを用いて血管リモデリングにおけるEP4受容体欠損の影響を内因性EP4受容体欠損マウスを用いて検討した。頸動脈結紮4週の時点では、野生型マウスでは頸動脈の結紮により新生内膜の肥厚が明らかとなり、血管内腔の狭小化が認められた。これら形態学的変化に対して、EP4受容体欠損は統計学的に有意な影響を及ぼさなかった。このことから、頸動脈結紮モデルを用いた炎症性血管病変の形成において、内因性EP4受容体欠損の影響は明らかにすることはできなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予想した内容と異なる結果となったため、使用する実験モデルの変更を考慮しつつ研究を進める必要に迫られたため、研究の進展に若干の遅れが出てきている。

今後の研究の推進方策

頸動脈結紮4週の時点では、野生型とEP4受容体欠損マウスでは形態学的に有意差が見られなかった。これまでの報告では、EP4受容体は骨髄由来のマクロファージの組織への浸潤に影響する可能性が示唆されていることから、血管炎症早期での形態変化に対するEP4受容体の役割を検討する必要がある。また、炎症性血管病変モデルの一つであるwire injuryでの病変形成に対するEP4受容体欠損の影響を検討することも考慮するべきである。

次年度の研究費の使用計画

当初予想した結果とことなる状況に陥ったため、使用する実験モデルを含めて実験計画を再検討したため、当該助成金が生じた。
繰り越された助成金は、翌年度分と併せて全て消耗品として使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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