敗血症時の脳内サイトカイン誘導に麻酔薬が及ぼす影響についての分子生物学的検討

2015 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 25462432
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 田中 具治 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10402893)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: 炎症性サイトカイン / 麻酔薬 / IL-1b

研究実績の概要

敗血症時の、脳における炎症性サイトカイン誘導に、麻酔・鎮静薬が与える影響とその機序について研究を行った。具体的には、中枢神経系の主たるサイトカイン源であるグリア細胞（アストロサイト、マイクログリア）の培養系を確立し、LPSによる炎症性サイトカイン誘導（IL-1b, Il-6)に多種の麻酔薬が共通して抑制作用を有することを分子生物学的手法を用いて明らかにした。またマウス敗血症性モデルを使用して、麻酔薬によるIL-1b誘導抑制の作用がin vivoの系でも生じうること、また視床下部ー下垂体を介するストレス応答（ACTHの血中濃度抑制）に大きな影響を与えることを示した。