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2013 年度 実施状況報告書

手術部位感染の予防~擬似的高体温による免疫担当細胞の機能維持~

研究課題

研究課題/領域番号 25462460
研究機関久留米大学

研究代表者

三島 康典  久留米大学, 医学部, 准教授 (30258470)

研究分担者 横溝 泰司  久留米大学, 医学部, 助教 (30569520)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード低体温 / 手術部位感染症 / 好中球
研究概要

健常ボランティアから採取した血液からmono-poly resolving mediumを用いて好中球を高率に分離することができるようになった。好中球の遊走の試験をBoyden Chamberを用いて行った。フィルターのコーティングにより結果にばらつきがあった。Fibronectinによるコーティングの濃度を決定する実験を行った結果、3μM-5 μMが適当であることがわかった。しかしながらフィルター上でmigrationにばらつきがみられることから、フィルターをの種類の変更など行って比較的良好な結果が得られるようになった。走化因子として使用するfMLPの濃度もようやく決定することができるようになった。
好中球の細胞接着能の実験においては健常者から血液を提供してもらい、好中球を遠心法で単離しCalcelin AMで標識を行い別に培養したヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVECs)への接着能をWilhelmsenの方法を用いて行った。蛍光標識することで視覚的にもとらえることができる方法だが、技術的な精度を確立するのに難渋している。識者にコツを指南してもらうことで、徐々に再現性が向上し本実験へ入ることができるようになった。今後は低温環境、疑似高体温を付加することでの好中球の接着の程度を蛍光強度および蛍光写真の解析を行う予定である。
好中球にCarboxy-H2DCFDAを添加し蛍光色素を細胞内に導入した。その後LPSで刺激してまずROSの産生を蛍光顕微鏡で確認し、その後、経時的な発現を蛍光強度で測定した。同様のLPS刺激においても結果には大きなばらつきがみられるため、条件の変更を行いながら高い再現性を目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

遊走能試験においてはフィルターの至適コーティング濃度の決定に時間を要した。フィルターの素材が悪い場合にはコーティング濃度が適切でもmigration後の接着が確認できないため、濃度以外にもフィルターの種類の問題もあったため進捗が遅れた。
細胞接着能の実験においてはWilhelmsen氏の方法を教授してもらったが、コツがつかめず難渋した。Wilhelmsen本人にも確認しながらの実験であったが、比較的再現性が得られるようになってきた。この実験は始めて行う実験であったため、技術の習得に思いのほか時間を要した。
しかしながら、最大の理由は実験は臨床の仕事に左右されるために予定していた実験が行えないことが多々あるということである。

今後の研究の推進方策

比較的実験の再現性が高くなり良好な結果が得られるようになってきたこともあり、今後しばらくして予定していた実験へ進むことが可能になると考える。
今後はマクロファージの誘導分化をはじめこれまで経験の少ない実験を行う必要がある好中球の実験は次のステップに進むことが可能となりそうなため、マクロファージの実験は平行して行うこととする。
好中球は低体温環境への暴露による実験を行っていく。基礎実験が確立されてきたので順調に進行するものと期待ができる。
しかしながら、臨床業務との兼ね合いが大きな問題となる。現在確実に実験を行える日の確保が困難な状況にあるため、実験時間の確保が重要課題である。

次年度の研究費の使用計画

新規に始めた実験系の技術習得と再現性の確認に時間を要したため、当初計画よりはかどっていないため、予定の物品を購入するに至らなかったため。
平成26年度は当初予定の実験に進むことが可能になると思われるため、予定の物品が必要になる。試薬類は多くを予定しているためその十分な費用が必要になる。
また、学会発表の予定があるため旅費へ使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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