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2013 年度 実施状況報告書

高脂肪食摂取下の前立腺癌増殖・進展におけるmicroRNAの役割

研究課題

研究課題/領域番号 25462466
研究機関秋田大学

研究代表者

成田 伸太郎  秋田大学, 医学部, 講師 (40396552)

研究分担者 井上 高光  秋田大学, 医学部, 講師 (60375243)
黄 明国  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60448503)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード前立腺癌 / 高脂肪食 / microRNA / MET
研究概要

高脂肪食は前立腺癌の危険因子と言われているが、その機序は不明である。今回我々は高脂肪食摂取下前立腺癌増殖におけるmicroRNAの役割について検討した。In vivoの検討で、高脂肪食を摂取した前立腺癌xenograftは低脂肪食群に比べて有意に腫瘍増殖が亢進した。また高脂肪食摂取群と低脂肪食摂取群の腫瘍組織内のmicroRNA発現を網羅的microRNA発現解析で比較すると高脂肪食群で有意に発現が亢進する314のoncogenic-microRNAと有意に発現低下する54のsuppresive-microRNAが同定された。特に発現変化の大きな10mircroRNAに関して定量PCRでその発現差を再確認できた。また抽出した候補microRNAに関して、3種類の前立腺癌細胞株(LNCaP、PC-3、DU145)と1種類の前立腺細胞株PNT1Bの発現を比較すると3種類の前立腺癌細胞株でmir-130aの発現が有意に低下していた。Ex vivoの解析で、高脂肪食マウス血清を用いて培養した前立腺癌細胞株は細胞増殖が亢進し、miR-130aが低下した。miR-130aを高発現した前立腺癌細胞株ではMETが亢進し、標的遺伝子である可能性が示唆された。ヒト前立腺組織をレーザーキャプチャイクロダイゼクションを用いて癌と正常上皮に分離し、miR-130aの発現を比較すると癌上皮でmiR-130aの発現が有意に低下していた。高脂肪食は複数のmicroRNAの発現変化を伴い癌増殖を促進させ、特にmiR-130/MET経路は高脂肪食下前立腺癌増殖に関与する可能性があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績報告書の通り、網羅的発現解析から候補microRNAと標的遺伝子を絞り込むことができている。現在本成果を報告すべく、論文作成中で有り、また同時に標的microRNAを対象とした前臨床モデルでの治療効果検討を進めているところである。

今後の研究の推進方策

これまでの研究で発見された候補microRNAと標的遺伝子を標的とした前臨床モデルでの治療効果検討を進めているところである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Candidate microRNAs involved in high-fat diet induced tumor progression in prostate cancer2013

    • 著者名/発表者名
      Taketoshi Nara
    • 学会等名
      Annual meeting of American Urological Association
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      20130504-20130508

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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