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2013 年度 実施状況報告書

播種性癌細胞を検出・分離する新技術の開発とその応用基盤の確立

研究課題

研究課題/領域番号 25462478
研究機関岡山大学

研究代表者

植木 英雄  岡山大学, 医学部, 技術専門職員 (90537218)

研究分担者 那須 保友  岡山大学, 大学病院, 教授 (20237572)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード腫瘍 / 細胞検出
研究概要

本研究は癌特異的プロモーター活性を飛躍的に上昇させる新規遺伝子発現システムを用いて、ごくわずかな癌細胞を強力にラベルし、体外で検出する新技術のための基盤的研究である。
改良型TSTAシステムについては、尿路性器癌細胞にLuciferase遺伝子高発現プラスミドをトランスフェクションして、遺伝子発現強度の測定・定量化を行った。これらの癌細胞のLuciferaseの発光強度をマイクロプレートリーダーで測定して、ELISAにより測定したhTERT活性とLuciferase の発現量の相関を調べた。その結果、正の相関がみられた。また、通常のTSTAシステムと比較した時、hTERT活性が高い細胞ほど、改良型TSTAシステムの発現量の上昇率が高くなることが分かった。
これまでに行われた研究の最新の知見を元に、さらに新規の癌特異的遺伝子高発現システムSGEが開発された。まずは、このシステムについて癌細胞検出に関する有用性を確認することとした。このシステムを用いて作成したGFP発現プラスミドと従来のhTERTプロモーターや開発段階の新システムの候補となるプロモーターを持つプラスミドをトランスフェクションして、ヒトの各種癌細胞および正常細胞におけるGFP遺伝子の発現強度を比較した。その結果、SGEシステムが、癌特異的プロモーター活性を持つことを確認した。また、新システムの候補となるものの中で、当該SGEシステムが、癌細胞において目的発現遺伝子の転写活性を最も高めることを確認した。SGEシステムについては、遺伝子発現をより高める配列順序を検証する実験も行いデータを収集している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実施計画に従っておおむね順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

SGEシステムに関して、ヒト血液中に希釈した癌細胞を検出する実験を行い、データをまとめる。その他の実験についても、次年度の研究実施計画に基づいて進める。

次年度の研究費の使用計画

健常人から提供された末梢血に、各種癌細胞を段階的に希釈して浮遊させ、分離した細胞成分にプレート上で当該プラスミドを導入し、GFPの発現状態を確認する。新規のSGEシステムについては、そのシステムの有用性の根拠となる配列位置に関する比較実験を優先させたため、今年度中に行うことができなかった。また、改良型TSTAシステムについては、これまでに行っていたが、複数の健常人血液や他の種類の癌細胞を用いての再現性に関しては検討できなかった。
次年度の実験計画に加え、今年度中に行えなかった、ヒト血液中に希釈した癌細胞をSGEシステムプラスミドを用いて検出する実験を行うため、培地、試薬等を購入する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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