私たちは、レニンーアンジオテンシン系が前立腺癌の発生や進展に関わっていることを報告してきた。その中で、アンジオテンシン2がAT1レセプターに結合して、前立腺癌の増殖を促進し、そのレセプターブロッカーがそれを抑制することを、実験的また臨床的に証明してきた。この研究では、AngIIからアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)によって変換されるペプチドのAng1-7が抗腫瘍効果を有する基礎研究を行った。前立腺癌はアンドロゲン受容体(AR)に強く関与しており、Ang1-7がAR発現を抑制する可能性について、基礎研究を行った。
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