今回の研究では腎細胞癌株に対するsiRNAを用いたAKTサブタイプの個別抑制によるHypoxia Inducible Factor (HIF) αサブユニットの発現抑制の確認に始まり、手術検体を用いた実際の症例におけるAKT, HIFα各サブユニットの発現量の比較と病理学的因子ならびに予後との相関について解析した。 AKTサブタイプの抑制によるHIFαサブタイプの抑制効果は腎細胞癌株毎に組み合わせが異なっていた。これは細胞株の組織型やvon Hippel Lindau腫瘍抑制遺伝子の欠損の有無が影響していると考えられた。 残念ながらAKTサブタイプの発現と臨床的な予後には相関が見られなかった。
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