研究課題/領域番号 |
25462497
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
福田 勝洋 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (30468251)
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研究分担者 |
河合 憲康 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20254279)
郡 健二郎 名古屋市立大学, その他部局等, 学長 (30122047)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40264733)
内木 拓 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50551272)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ポリエチレングリコール / 多角巨細胞 / 前立腺癌 / 膀胱癌 / 腺癌 / アポトーシス |
研究実績の概要 |
平成27年度は引き続きPEGによる多角巨細胞発現実験とアポトーシス誘導の解析を試みた。本研究計画発想の背景は、泌尿器科の実臨床において去勢抵抗性前立腺癌の治療法開発を目的として、前立腺癌細胞(PC-3)をターゲットとしてPEGにおける多角巨細胞の発現とアポトーシスの誘導、さらにはin vivoへと発展させたものである。本来はその手法を用いて、臨床研究に向けた医師主導型のPhase Ⅰ臨床試験や企業とタイアップして治験の方策を探るべきである。今後は並行しておこなうことしたい。本研究は、前立腺癌細胞を用いて基礎のin vitro,in vivoで興味深い治験が得られたので、泌尿器系癌のもう一つの代表的な癌でる「膀胱癌」をターゲットとして、多角巨細胞発現からアポト^シスの誘導、最終的には「膀胱癌」治療の特有の膀胱内注入療法に応用することを目的とした研究である。多角巨細胞の発現が得られず平成27年度も引き続きin vitro研究を行った。「ヒト膀胱癌細胞T24および5637において2%のPEGを10分間処理することにより、多角巨細胞を誘導することに成功した」と報告したが、その後の再現実験ではその現象も再現性が得られていない。私たちが泌尿器科医であるので、泌尿器系癌にこだわっていたが、癌腫によって期待する結果がえられるものと得られないものがあるのは自明の理である。前立腺癌が泌尿器系癌であり、次に膀胱癌という発想であったが、細胞学的には前立腺癌は腺癌であり、膀胱癌は尿路上皮癌(移行上皮癌)でと、別の癌腫である。平成27年度は発想を転換し、腺癌という点に着目し、共同研究者が別の研究で使用し、扱い慣れているヒト胃がん細胞「NCI-N87]を用いて、in vitro研究を再開した。断定できる段階ではないが、多角巨細細胞の発現とアポトーシスの誘導がみられるいくつかの結果は出てきている。
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