研究課題/領域番号 |
25462498
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
沖原 宏治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80285270)
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研究分担者 |
岩田 健 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (00552209)
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10243239)
鴨井 和実 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40295663)
邵 仁哲 明治国際医療大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40305587)
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80291798)
納谷 佳男 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80639881)
河内 明宏 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90240952)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 前立腺癌 / 小線源治療 / 超音波 / 画像融合 |
研究概要 |
1)穿刺角度変動型テンプレートの作成:第一段階として、高線量率小線源治療(イリジウム192の放射線同位元素を使用)の専門家と協議を行った。その結果、ブロック状の針刺入角度アダプターの穿刺角度を1度から4度の4段階のブロック作成ならびに溝式ブロックの作成の結論に至った。すべてのブロックの付加機能として、穿刺上下方向、左右方向の角度穿刺が可能な立方体ブロックの作成が妥当と判断した。タイセイmedicalとの協議の後、アルミニウム製の試作第1号機の完成に至った。ファントム実験を行い、前立腺容積別に5つのブロック装着を行い、補正距離の測定を行った。容積30-40ccのファントムでは、2度以下のブロックで上下方向の走査角度で目標部位到達可能であるものの、容積40cc以上では補正角度4度のブロックにおいても、目標部位到達が困難な部位があることが判明した。汎用型としては溝型ブロックが術者の穿刺角度が4度以上に固定することが可能であり、最も実用的であると結論に至った。しかし、2枚のアルミニウムの内腔への針の穿刺経路のflexibilityに限界があり、アルミニウムの厚さをより薄くし、針の可動性をより良好にする外盤coatingの材質決定が必要であり、試作器2号機作成のため、内外精機との3者共同研究に着手する予定である。 2)異方向性超音波画像融合技術の確立:日立アロカと共同で、磁場発生のセンサーと画像情報に変換するトランスミッターの位置調整実験を施行した。トランスミッターの位置をスペッパー上部に配置することで、経会陰穿刺と経直腸穿刺の3次元位置の誤差に関して、従来10mmであったものが、4mmまで縮小することに成功した。しかしながら、線量分布の観点からは、1-2mmの誤差が必須であり、同社と協議のうえ、トタンスミッターへのcoating処置が可能かの検討段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)穿刺角度変動型テンプレートの作成に関して、当初の計画どおり、試作器の完成ならびに、ファントム実験の施行が完了している。 2)異方向性超音波画像融合技術の確立に関しても、計測誤差の縮小ならびに、その解決法の協議が完了している。 以上のことより、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
1)穿刺角度変動型テンプレートの作成:試作2号機の完成に至り、ファントム実験を行い、1号器との走査性の差異、改善性を認めるかの検討を行う。角度補正の担保が確保されれば、本学のIRBに申請、受理されたのち、実際に恥骨干渉を伴った症例に対して、informed consent得たのち、臨床的有用性の検討に移行する。有用性の検討項目として、術後線量評価、画像診断における、穿刺角度変動型テンプレートを用いた線源の3次元位置情報を確認する。 2)異方向性超音波画像融合技術の確立:トタンスミッターへのcoating処置の材質決定を行い、どのような接着(塗付あるいは、パッチ処理等)を採用するか決定する。接着手段が決定した段階で改めて、ファントム実験を行い、計測誤差の縮小化が可能であるかの検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
穿刺角度変動型テンプレート試作第1号機において、何度か実験を行い改良していく予定であったが、予定より早く試作機として完成したので、残額が生じた。 穿刺角度変動型テンプレート試作第1号機の結果を踏まえ、2号機を制作し、ファントム実験を行う。
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