浸潤性膀胱癌において炭酸脱水酵素2(CA2)の発現増加が明らかになった。BBN誘発マウス膀胱癌モデルを用いて、CA 阻害薬であるAcetazolamide (Ace)の浸潤抑制効果について検討した結果、BBN単独群と比較して膀胱癌の発生頻度はBBN→Ace+Cisplatin (Cis)群で有意に低下した。また、BBN単独群と比較してBBN→Ace群及びBBN→Ace+Cis群では、筋層浸潤性膀胱癌の発生頻度及び数が有意に抑制された。以上より、Aceと従来の抗癌剤であるCisを併用することにより膀胱癌の浸潤抑制効果が認められた。Aceがヒト浸潤性膀胱癌において臨床応用できる可能性が示唆された。
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