研究課題
基盤研究(C)
消化管平滑筋の自動運動の発生には、カハール間質細胞が重要な役割を担っている。我々は同じ平滑筋細胞からなる膀胱にもこの細胞に似た間質細胞が存在し、膀胱の自動運動に係わっていると考えた。カハールの間質細胞の特徴は、c-kit遺伝子によりコードされるレセプター型チロシンキナーゼ活性をもつことである。膀胱においてもKit陽性の細胞が存在し、その役割について、免疫染色、電気生理学的手法を用いて検討した。次いで、Kit陽性間質細胞を活性化するとして、Kitのリガンドである幹細胞因子(SCF)に着目し、SCFが尿路上皮から分泌されること、過活動膀胱患者の尿中でSCF濃度が高いことを見出した。
排尿障害