研究課題
基盤研究(C)
培養した口腔粘膜上皮シートは、細胞間のデスモゾームによる細胞接着の状態、基底細胞と羊膜間のヘミデスモゾームによる接着の状態ともに、本来の口腔粘膜上皮と同じ構造を有することを確認した。培養上皮シートの強度・伸展性については、培養シートが不可逆的変化を起こすまでの進展性及び強度は、正常尿管の3分の2程度であることが示された。この培養シートを尿管の形状にしてウサギの腹壁に移植した。1か月後に開腹して移植した培養口腔粘膜が、尿管のごとく管状の状態を保ち、かつ移植した部位の周囲の組織から、血液の供給をうけて生着したことを確認した。組織学的に粘膜の状態を保持し、発がんや組織の萎縮のないことも確認した。
泌尿器科学