正常ラット後根神経節(DRG)でのプレイオトロフィン(Ptn)タンパク質の発現は、mRNAの発現と同様、神経膠細胞特異的であった。膀胱炎モデルでも、その発現は神経膠細胞に優位であり、正常・対照処置群との差異を証明することはできなかった。そこで、ウエスタンブロット法を用いて膀胱支配神経の分布するL6 DRG、および、分布のないL4でのPtnタンパク質発現を比較したところ、膀胱炎モデルではL6 DRGで発現が増加し、L4 DRGではその変化が小さいことが明らかとなった。以上より、膀胱損傷によるL6 DRG衛星細胞でのPtnタンパク質の発現増加が排尿機能に影響を及ぼす可能性がある。
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