研究課題
ラットを用いて脂肪由来間質細胞(ADSC)の自家移植実験を実施し、7及び14日後に尿漏出時圧(LPP)の低下が回復するか否かについて検討した。[方法] 雌性未経産SDラット(240~320g)を用いて深麻酔下で膣過伸展(VD)モデルを作成した。尿道括約筋の断裂はMasson’s Trichrome染色にて組織学的に確認した。LPP測定直前に深麻酔下で脊髄をTh9レベルで切断、膀胱頂部にカテーテルを留置した。測定時に生理食塩水を3ml/minで膀胱内に急速注入すると、膀胱の反射収縮で尿が漏出する。この時、コントロールでは外尿道括約筋の収縮による二峰性の膀胱圧波形を示すが、VDでは二峰性波形が出現する頻度が低いか、波形の高さ自体が低い(LPP低下)。このようなモデル動物の皮下脂肪から間質細胞(ADSC)を酵素消化にて分離し、外尿道括約筋の2、4、6、8及び10時の方向に5ヶ所細胞を自家移植した効果を7及び14日後に調べた(細胞投与量;2.5×106/point)。統計解析は、VD及びADSC移植の有無で合計4群について、SPSSを用いて行った。[結果] ADSC移植はVD無しではLPPに有意な変化を示さないのに対し、VD有りでは有意なLPP上昇(回復)効果を示した。組織学的には、移植後7日目に移植細胞の生存が確認され、移植後14日目には移植部位で膠原繊維が増加する像が観察された。
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