腹圧性尿失禁モデルラットを用い、脂肪由来間葉系前駆細胞(ADSC)の傍尿道注入により、損傷された下部尿路機能が改善するかを解明した。雌性SDラットを用いて膣過伸展(VD)モデルを作成した。尿道機能の評価として尿漏油辻圧(LPP)を測定した。ラットの皮下脂肪からADSCを分離し、外尿道括約筋の5ヶ所に注入し、7及び14日後にLPPを測定した。 結果は、ADSC移植はVD無しではLPPに有意な変化を示さないのに対し、VD有りでは有意なLPP上昇(回復)効果を示した。組織学的には、移植後7日目に移植細胞の生存が確認され、移植後14日目には移植部位で膠原繊維が増加する像が観察された。
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