研究課題/領域番号 |
25462530
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
松田 公志 関西医科大学, 医学部, 教授 (20192338)
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研究分担者 |
井上 貴昭 関西医科大学, 医学部, 助教 (00411512)
木下 秀文 関西医科大学, 医学部, 准教授 (30324635)
杉 素彦 関西医科大学, 医学部, 講師 (80298869)
吉田 健志 関西医科大学, 医学部, 助教 (40572673)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ナビゲーション / 手術支援 / 軟性尿管鏡 |
研究実績の概要 |
最終年度は、軟性尿管鏡用内部空洞モデルを用い、様々な技術レベルの泌尿器科医を被験者とした技能分析を引き続き行った。被験者には、全腎杯を確認するタスク(タスク1)と、指定した腎杯を確認するタスク(タスク2)を課した。観察時間、センサコード先端の移動距離、操作の正確性の評価を評価項目とすることとした。操作の正確性は、(正解腎杯数/指定腎杯数)×100の数式で算出し、%で評価を行った。 ナビゲーションなし、ありの順での評価を行ったところ、観察時間はナビゲーションなしが355秒(タスク1)394秒(タスク2)で、ナビゲーションありが191秒(タスク1)333秒(タスク2)であった。移動距離に関しては、ナビゲーションなしが4627mm(タスク1)5966mm(タスク2)で、ナビゲーションありが2701mm(タスク1)5299mm(タスク2)であった。操作の正確性は、ナビゲーションなしが87.1 %(タスク1)88.2%(タスク2)で、ナビゲーションありが98.9%(タスク1)96.7%(タスク2)と改善する傾向にある結果となった。また、卒後10年以上、10年以下の群ともにナビゲーションの補助より操作の正確性が向上する結果となった。 本検討結果から被験者の意図する部位へ、より早く正確に内視鏡先端を誘導させることを補助することが可能であることが示された。観察部位や腫瘍位置などの記録装置としての応用も可能であることから軟性尿管鏡ナビゲーションシステムは有用である。磁場センサー内蔵型の新規内視鏡の開発や磁場発生装置の購入といった問題点があるが、臨床応用可能となれば正確な手術手技の補助のみならず、放射線被爆の低減が期待できる。
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