研究課題/領域番号 |
25462531
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研究機関 | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
吉田 正貴 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 手術・集中治療部, 部長 (20201858)
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研究分担者 |
橋本 有弘 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 再生再建医学研究部, 部長 (00208456)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 膀胱平滑筋 / 不死化細胞 / 下部尿路機能障害 / 尿失禁 / 再生医療 |
研究概要 |
尿失禁においては膀胱平滑筋や尿道横紋筋の機能低下が関与すると考えられている。我々は尿失禁に対する再生医療を目指し、ヒト外尿道括約筋、膀胱平滑筋の不死化の検討を行ってきている。これまでに初代培養したヒト外尿道括約筋細胞に3遺伝子(ヒトテロメラーゼ、CDK4変異体、Cyclin D1)を導入し、不死化することに成功した。この不死化ヒト外尿道括約筋細胞は、高い増殖能と筋分化能を保持していることが確認され、本年度には、この不死化ヒト外尿道括約筋細胞が、ヒト皮下筋由来の不死化筋細胞とも効率よく細胞融合し、最終分化細胞である筋線維を形成することを確認した。膀胱平滑筋細胞と外尿道括約筋細胞の細胞応答性の違いの解明により、新規治療薬を開発するために必要な基盤情報を得ることが期待できると考えられる。ヒト膀胱平滑筋の不死化に関して、本年度は、市販されているヒト膀胱平滑筋細胞を用いて、不死化のための培養条件の検討を行った。本細胞は平滑筋α-アクチン染色陽性およびvon Willebran因子は陰性であった。これを、20%ウシ胎児血清(FBS)含有ダルベッコ改変MEM 培地(DMEM)に懸濁し、I 型collagen-coated96 well dishにまき、水蒸気を飽和させた細胞培養器内で培養した。CD56 抗体結合磁気ビーズを用いた膀胱平滑筋細胞の分離に関しては、緑色蛍光タンパク質GFP で標識した不死化ヒト筋細胞と未標識ヒト非筋細胞を混合し、CD56(NCAM)抗体を結合させた磁気ビーズ(Mylteny)と反応させ、磁気によって細胞を分画して、I型collagen-coated 24-well plate で培養した。現在、抗GFP 抗体、Cell Mask Red およびDAPIで染色したGFP陽性細胞の染色を予定している。その後、膀胱平滑筋細胞の不死化のために必要な遺伝子(テロメレース活性を誘導する遺伝子と細胞周期調節因子を不活化する遺伝子)を導入し、培養条件を決定する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
複数の実験機器の故障により、修理に時間を要したこと。
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今後の研究の推進方策 |
培養細胞での膀胱平滑筋の不死化の条件を早急に確立させるとともに、ヒト膀胱平滑筋細胞の採取のための準備を行い、手術時におけるヒト膀胱平滑筋の採取を円滑に行う。
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