研究課題
私たちは、精子細胞特異的遺伝子の機能不全が多くの男性不妊症の原因であることを明らかにし、マイクロアレイやPCRによって、男性不妊症患者の10%以上の原因遺伝子を特定することができる系を開発した。この結果にもとづき患者は安心して生殖補助医療(ART)による治療を選択できることが期待される。一方私たちは、生薬である甘草がマウスにおいて授精能を上げることを見出した。そこで、男性不妊症患者の遺伝子診断の結果と甘草の受精上昇効果の関連を解析し、男性不妊症DNA診断にもとづきARTよりも容易な治療薬を提供したい。本研究では、男性不妊症の一塩基多型解析によって、男性不妊症の原因に精子のエネルギー代謝に関する複数の一塩基多型を報告できた。また、甘草抽出物の中から、受精率を上げる有効成分の同定できた。ヒトにおいて、一塩基多型が男性不妊症を被る詳細について解析を続けている。また、甘草に含まれる不妊症に効果のある成分を抽出し、ヒトに不妊症での臨床試験を計画した。さらなる、不妊症に関連した遺伝子多型の検索を進め、甘草の有効成分の精子や卵に与える影響について解析を進めることにより、近年には、遺伝子診断に基づいた非侵襲的な治療薬の確立が期待できる。
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