研究課題
胎盤形成およびそれに基づく病態発生に注目し、妊娠高血圧症候群(PIH)や子宮内胎児発育不全(FGR)、早産に与える影響を検討した。今回、我々はまずin vitroにおける検討として、HTR-8/SV neo細胞やマウス胎盤のトロホブラスト初代培養系を用いて、ナノマテリアルが与える酸化ストレスや、遊走・浸潤能などに与える影響を調べた。また本年度はin vivoにおける検討として、妊娠マウスにナノマテリアルを投与し、胎盤を低酸素・酸化ストレス環境下におくことで胎盤低形成モデルを作成、PIHやFGRの発症について検討した。また我々はウレアプラズマ属細菌の外膜タンパクMBA(multiple banded antigen) はTLR2(toll like receptor)依存的に炎症を惹起することを報告した(J Reprod Immunol. 2013;100:118-27)。今回HeLa細胞、293T細胞を用いてプロゲステロンやナノマテリアルである水酸化フラーレンがTLR2依存的炎症反応を抑制することを見出した。また本年度はマウス腹腔マクロファージをMBAの合成ペプチド(UPM-1)またはTLR4リガンドであるLPSで刺激しTLR2、TLR4依存的炎症性サイトカインの発現について検討した。マウスにチオグリコレートを腹腔投与し腹腔マクロファージを回収、プロゲステロンや水酸化フラーレンを添加しUPM-1、またはLPSで刺激後、IL-6、TNF-α、IL-1βの発現量を評価したところ、プロゲステロンと水酸化フラーレン併用群でより炎症抑制効果を認めた。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 図書 (2件)
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