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2015 年度 実績報告書

ヒト栄養膜幹細胞分化制御シグナルの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25462562
研究機関京都大学

研究代表者

高尾 知佳  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40612429)

研究分担者 和氣 徳夫  九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (60091584) [辞退]
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード分化制御シグナル / 栄養膜幹細胞 / 胎盤
研究実績の概要

これまで不死化ヒト絨毛細胞株HTR-8/SVneo細胞より栄養膜幹細胞/前駆体細胞(IL7R+/IL1R2+細胞)、HLAG+絨毛外栄養膜細胞(以下EVT細胞)やHLAG-/HER2+合胞体栄養膜細胞(以下ST細胞)を単離し、一つの細胞株から3種の細胞画分に単離でき各々の機能を持ち備えていることが分かってきた。それらの細胞を用いてDNAマイクロアレイ法を行った結果として挙がった候補遺伝子TRIB3(tribbles pseudokinase 3:EVT分化候補遺伝子)とIFIT2(Interferon induced protein with tetratricopeptide repeats 2:ST分化候補遺伝子)を用いて遺伝子導入法及びCRISPR-Cas9によるKO実験を行った。
TRIB3をIL7R/IL1R2細胞に遺伝子導入するとpAktの発現抑制が認められ、このことは既存の浸潤シグナル(MMP転写活性を上昇させる)に反する結果となった。しかしHLAGの発現が上昇していることから、浸潤シグナルとは別の経路が活性化されている可能性が示唆された。次にIFIT2をIL7R/IL1R2細胞に遺伝子導入するとpSTAT3(Tyr705)の上昇が認められた。さらにHCGBの発現上昇も認められた。現在、STAT3 Tyr705のリン酸化についてはまだ報告がないため現在解析中である。
ノックアウト実験についてIFIT2はST細胞における発現が落ちず、TRIB3はEVT細胞においてクローンが取れなかったことから、ノックダウンの系として用いたが著しい結果は認められなかった。現在その他の候補遺伝子の解析及び関連するインヒビターによる分化制御の確認を行っている。これまで、これらの遺伝子は胎盤や栄養膜細胞における報告はほとんどなかったことから、新たな分化制御機構を見出す一助になると期待できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Regulation Mechanism of TWIST1 Transcription by BHLHE40 and BHLHE41 in Cancer Cells.2015

    • 著者名/発表者名
      Kazuo Asanoma, Ge Liu, Takako Yamane, Yoko Miyanari, Tomoka Takao, Hiroshi Yagi, Tatsuhiro Ohgami, Akimasa Ichinoe, Kenzo Sonoda, Norio Wake, and Kiyoko Kato.
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology

      巻: 35(24) ページ: 4096-4109

    • DOI

      10.1128/MCB.00678-15

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] The thermosensitive TRPV3 channel contributes to rapid wound healing in oral epithelia.2015

    • 著者名/発表者名
      Aijima R, Wang B, Takao T, Mihara H, Kashio M, Ohsaki Y, Zhang JQ, Mizuno A, Suzuki M, Yamashita Y, Masuko S, Goto M, Tominaga M, Kido MA.
    • 雑誌名

      The FASEB Journal

      巻: 29(1) ページ: 182-92

    • DOI

      10.1096/fj.14-251314

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] ヒト子宮内膜症モデル細胞におけるAd4BP/SF-1の新たな役割2015

    • 著者名/発表者名
      高尾知佳, 梶谷宇
    • 学会等名
      第88回日本内分泌学会学術集会
    • 発表場所
      東京都ホテルニューオータニ東京
    • 年月日
      2015-04-23 – 2015-04-25

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公開日: 2017-01-06  

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