卵子の老化、高齢による流産率の上昇や胎児染色体異常症の増加は、近い将来の超高齢化社会や労働人口の減少を考えると、大きな社会問題になっている。今回、妊娠維持に関する因子のうち第XII因子、第V因子、Protein Sなどについて検討した。SYCP3変異は胎児染色体異常症を起こす原因遺伝子であることは確認できず、FXIIa遺伝子多型についてCT多型は不育症のリスク因子であったが、FXII活性値低下もCT多型も次回流産のリスク因子ではなく第V因子変異は明らかになっていない。また、Protein S Tokushima変異、Protein S欠乏症についても流産のリスク因子ではないと考えられた。
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