研究課題
(1)フローサイトメトリーによりSide Population(SP)細胞、W5C5+細胞、CD146+PDGFRβ+細胞の表面抗原解析を行い相互関係の調べることを複数検体で行った。ヒト子宮内膜SP細胞にはCD146+PDGFRβ+細胞がenrichされていることが確認できたが、W5C5の発現についてはSP細胞と非SP細胞を比較し有意差がでなかった。(2)NOGマウスの腎皮膜下にヒト子宮内膜細胞を移植した系を作成し100%の確率で再構築組織ができ子宮内膜様腺管構造も確認できたが、W5C5の染色については一切陽性細胞が確認されなかった。条件変更を重ねても陽性例がとれないことより、4%PFA固定のパラフィン切片ではW5C5抗体が機能しないと推測し、凍結切片での染色を予定している。(3)SP細胞がin vivoでもつ浸潤能をin vitroで再現するため、SP細胞とnon-SP細胞を用いてTranswell migration assayを行った。その結果、SP細胞はnon-SP細胞に比べて高い浸潤能を持つことがわかった。同様の系において、SP細胞培養群にEMT阻害剤を投与し、浸潤能の低下を確認しているが、nが少なく有意差に至っていない。(4)より簡潔に遊走能(浸潤能)を確認するため、SP細胞を2次元培養しwound healing assayを施行した。EMT阻害薬添加群と非添加群の比較により、添加群では遊走能の低下が明らかとなった。この結果は、EMT阻害薬がSP細胞の遊走能(間葉的性質)を押さえる可能性が示唆された。(5)In vivoにおけるEMT阻害剤の浸潤能抑制効果を見るため、NOGマウスの腎皮膜下にヒト子宮内膜細胞を移植した系を用いて、再構築組織の組織学的評価を行っている。浸潤能を見るため免疫組織化学染色によるヒト由来細胞の動態とEMTマーカーの発現を検討中である。
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