研究課題/領域番号 |
25462581
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
山下 能毅 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50268207)
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研究分担者 |
林 正美 大阪医科大学, 医学部, 講師 (00551748)
大道 正英 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10283764)
田辺 晃子 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70454543)
林 篤史 大阪医科大学, 医学部, 講師 (80411338)
寺井 義人 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90278531)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 抗ミュウラー管ホルモン / 子宮内膜症 / 不妊 / 体外受精 / 一塩基多型 |
研究実績の概要 |
本研究においては体外受精治療を受けた不妊患者例80例(高齢不妊症51例、子宮内膜症18例、男性不妊症69例)を対象とした。コントロール群を男性不妊症69例として、患者リンパ球よりGenomicDNAを抽出し、AMH(AMH146T>G)およびAMHレセプター (AMHRⅡ-482A>G、AMHRⅡISV1+149T>A、ISV5-6C>T、ISV10+77A>G)のSNPについてTaqman法を用いて遺伝子型アレルの頻度を決定し、不妊症疾患別にその発現について検討した。 AMHの変異Homoは、卵獲得率、受精率、妊娠率において有意差は認めなかった。AMHRについて変異HomoとWildの臨床背景についても同様に検討したところ、AMHRⅡ-482A>Gの 変異Homo 3例のうち2例は治療抵抗性の症例だった。また、AMHRⅡ-482A>Gの変異Homo 3例のすべての症例でISV5-6C>Tの変異Homoを認めた。AMHRⅡ-482A>G-の変異Homoにおいて、受精率、妊娠率に関しては有意差を認めなかったが、卵獲得率は28.5%と、Wildにくらべて有意に低い結果となり、Wildと比較し有意に低い結果となった。 不妊患者と自然妊娠した方のアレル頻度の比較について検討では、有意差を認めなかった。自然妊娠におけるAMHRⅡ-482A>Gの変異Homoは3例認めたが、すべての症例でISV5-6C>Tの変異Homoを認めた。2例は反復流産、1例が胎児発育不全の症例だった。 本研究により、日本人においても、AMHRⅡ-482A>Gの変異Homoは、卵巣機能低下などによる不妊症に関与している可能性が示唆された。
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