研究課題
臨床的検討集積済の卵巣明細胞腺癌パラフィン包埋切片112検体を用いて、免疫組織化学によりARID1A蛋白発現を検討した。その結果、ARID1A蛋白は39%の症例で欠失していた。その蛋白染色強度と前年度までに検索を行ったPI3K/Akt/mTOR経路の蛋白染色強度との間に関連は見られなかった。対象をI/II期症例に絞ると、ARID1A蛋白欠失例の累積5年生存率は74%であり、陽性例の91%に比して有意に低いものであった。多変量解析の結果、ARID1A蛋白発現の有無はFIGO臨床進行期とともに独立予後因子となった。この成績より、ARID1A蛋白発現が予後予測マーカーとなり得ることが示された。
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Int J Clin Oncol
巻: 20 ページ: 967-973
10.1007/s10147-015-0811-x.