研究課題
基盤研究(C)
標準的化学療法に抵抗性を示すことが知られている卵巣明細胞腺癌において、PI3K-Akt-mTOR 経路およびARID1A蛋白について検討した。腫瘍組織検体を用いた検討では、PIK3CA遺伝子変異を有する症例が変異のない症例と比して有意に予後不良であること、I/II期症例ではARID1A蛋白発現陰性例の予後が陽性例と比して有意に予後不良であり、多変量解析の結果、独立予後因子となることが明らかとなった。培養細胞を用いた検討では、PI3K/mTOR阻害剤NVP-BEZ235によるリン酸化Akt発現の低下と細胞増殖抑制が示され、マウス移植モデルにおいても腫瘍の発育抑制が認められた。
婦人科腫瘍学