研究成果の概要 |
難治性卵巣明細胞腺癌において転写因子HNF-1betaがDNA損傷チェックポイント機構に重要なChk1のリン酸化活性を維持させ、細胞死の誘導を阻害し抗がん剤抵抗性を示すこと明らかとした。その機序として、HNF-1betaは脱ユビキチン化酵素であるUsp28の過剰発現を介してClaspinの分解を抑制することで、Chk1の自己リン酸化を促進させることが示された。Claspin,Usp28の一過性ノックダウンやChk1阻害剤の併用で、抗がん剤抵抗性が改善されたため、Usp28,Claspin,Chk1は、難治性卵巣明細胞腺癌の新たな治療戦略のターゲットとなる可能性がある。
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