研究課題
子宮内膜癌発生には、estrogen刺激、p53やK-rasなどの遺伝子異常に加え、MMR異常が関連し、さらに抗がん剤感受性にも関連することが注目されている。我々は、分化度、MSI、抗がん剤感受性、黄体ホルモン感受性などについて検索した。結果①(Suemori T. Int J Gynecol Cancer, 2015): MSI陽性症例は低分化傾向を示し、腫瘍浸潤CD8陽性リンパ球(TIL)数が有意に高値であり、COX-2高発現例ではTIL数は有意に低値であった。MSI陽性例においてもCOX-2高発現例は予後不良で、COX-2発現はMSI-高TIL数による腫瘍免疫を抑制する可能性を示した。また、世界でもhigh volumeの症例数(異型増殖症AEHCと高分化子宮体癌ECG1を併せて200例超)を対象として妊孕性温存黄体ホルモンMPA療法を施行した。結果②(Yamagmi W. J Obstet Gynaecol Res, 2015): MRI上筋層浸潤が疑われたAEHCまたはECG1合併のAPAM症例においては、TCRで筋層浸潤が否定され妊娠に至った3例の経験から、安易な子宮全摘は避ける必要があることを初めて指摘した。結果③(Susumu N. 19th ESGO, 2015): AEHCやECG1の214例にMPA療法を施行し、再発後に反復治療を施行した症例でも安全に治療を遂行でき、計62例で83回の妊娠を得た。重複癌の発生頻度は7.5%であり、反復治療にて重複癌発生頻度が上昇しないことを初めて示した。結果④(Inoue O. Reprod Biol Endocrinol, 2016): MPA療法後の妊娠症例45例と、非妊娠53例のコホートを後方視的に多変量解析にて解析し、掻爬回数やMPA投与期間は妊娠へ影響を与えていないことを初めて示した。
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