MSI陽性の子宮体癌では、腫瘍浸潤CD8陽性リンパ球(TIL)数が高値で、COX-2高発現例ではTIL数は低値で、多変量解析で、TIL低値、リンパ節転移陽性、低分化が独立した予後不良因子であった。MSI陽性例にてもCOX-2高発現例は予後不良で、COX-2発現はMSI-高TIL数による腫瘍免疫を抑制する可能性が示唆された。また、内膜異型増殖症や高分化型子宮体癌の214例に妊孕性温存黄体ホルモン療法を施行し、再発後に反復治療を施行した症例でも安全に治療を遂行でき、初回治療後と反復治療後で併せて62例で83回の妊娠を得た。重複癌の発生頻度は7.5%で、反復治療にて重複癌の発生頻度は上昇しなかった。
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